権藤 ゴンドウ 雨、ゴンドウ ~壊れた肩が築いた“教えない教え”~

権藤 ゴンドウ 雨、ゴンドウ ~壊れた肩が築いた“教えない教え”~

放送日:12月28日(土)16:50~

カテゴリー:スポーツ

 太く短かった現役時代、だからこそ築かれた指導者の矜持(きょうじ)…王・野茂・佐々木などの証言を交え昭和、平成を生きた野球人・権藤博の生き様から令和野球ヘの伝言を届ける。

 令和元年。大船渡高・佐々木朗希投手が岩手県大会決勝で登板しなかった事、それに対する社会の反応は「野球」というスポーツへの考え方が大きく変化している事を具現化した。
 そのはるか前から「肩は消耗品」「教え過ぎるな」など先進的思考で指導者としての持論を実践してきたのが権藤博さん。中日、近鉄などで投手コーチを歴任、横浜では監督として日本一に輝いた。2017年のWBCでは、「今だからこそ権藤さん」と感じた侍ジャパンの小久保裕紀監督(当時)が投手コーチとして権藤さんを自ら招へい。日本代表の準決勝進出へとつながった。
 昭和36年、佐賀から夢を求めプロ野球・中日に入団。新人から2年間で130試合登板65勝を挙げた。しかし、登板過多は歴然で結局プロでは9年、投手としては実働5季で散った現役時代。あの痛みがあったからこそ、権藤さんは指導者として幾多の名投手を花開かせ、その功績が認められ81歳になる今年野球殿堂入りした。
 番組では同じ時を過ごした錚々たる顔ぶれの野球人たちの証言を交えその野球哲学を形成したルーツに迫ります。昭和・平成と、正に日本の社会と同調するように歴史を綴ってきたプロ野球において、異端児と言っても良いスタイルを貫き通した野球人「権藤博という生き方」を通じ令和という時代も新たな物語を綴り続ける次世代の野球人、そして全ての野球ファンへの「伝言」を届ける。