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アラフォー編集者が行くグルメシ!地方の旅 in 岐阜 Vol.4

#スポット

2022.10.31

世界の作物の1/3は蜜蜂のお陰!? ハチミツLOVE!

アラフォー編集者が行くグルメシ!地方の旅。
今回は岐阜が発祥の地とも言われている日本の近代養蜂にスポットを当てます!

さっそく余談ですが、養蜂の巣箱の中に女王バチは一匹だけ。生涯ローヤルゼリーだけを食べて生きる選ばれし女性なのです!
知り合いに女王バチのようなマダムがおりまして……ワタクシは食もとぼしく、ぶんぶん働く女にならねば!

ハチミツづくりは生き物との共同作業。なので、蜜蜂のことが分かっていないとできません。
巣箱は実際のハチの巣と同じように段になっており、蜜を貯めやすくしてあります。

それぞれの層に蜜が貯まると、巣箱から取り出し、蜜刀という特殊な刃物で蜜蓋をカット!(蜜蓋:ミツバチは集めた蜜をこぼさないよう、蜜蝋でそれぞれの穴に蓋をする)じゅわりと蜜があふれる状態になったら、遠心分離器にかけ、蜜を採集していきます。

一匹の働きバチが一生の間に採集する蜜は小さじのスプーン1杯ほどの量。あまたの働きバチのお陰で、私たちはおいしいハチミツを頂くことができるんですね!

養蜂のやり方には「移動養蜂」というものもあるそうです。これは、九州から北海道まで、季節ごとに花を求めて巣箱と一緒に移動する養蜂のこと。

これがまた大変で、一年のうち、半年は家族単位で全国を回らねばならず、しかも夏場は巣箱を乗せたトラックの荷台が暑くなりすぎることもあり、蜂を弱らせたり死なせたりしないために深夜に涼しくなってから移動することもしばしばとか。

北海道で花の最盛期となる6月は日が長く、とある養蜂場では午前2時過ぎから明るくなり始めるそうで、養蜂家のみなさんもその時間から日が落ちるまで、長時間の仕事を余儀なくされるそうです。生き物相手のお仕事はやっぱり大変ですね。また、天候にも左右されるお仕事(晴天だと蜂は働くが、雨天などの際は蜜を採取しない)らしく、私たちが頂いているハチミツが本当に希少なものなのだと改めてわかりました。

そんなハチミツを取材中に頂くことができました。なめらかな甘さとほんのりとした花の香りが口いっぱいに広がり、至福!のひとこと。「ローヤルゼリーも食べてみるかい?」と言われて口にしたのですが……こちらは甘いというよりすっぱい!?私の顔を見て養蜂家さんも笑っていました。栄養素の塊のローヤルゼリーは甘いわけじゃなかったんですね!(世の中そんなに甘くない!?)

ちなみに……働きバチは全部メスだそうです。オスの蜂は蜜を取らず、子孫繁栄のためだけに生まれてくるとか。針も持っておらず、人を刺すこともない雄バチ。大勢の働く女性に囲まれ、巣箱の中でえっちらおっちら歩いている雄バチのそこはかとない哀愁に、ちょっときゅんとしました。人間社会に置き換えると・・・「男も働けや!」と思っちゃうかもですが(笑)

最後にちょっと真面目な話を。国連の調査によると世界で生産される全作物の1/3以上でミツバチが受粉。75%について生産性を高めているそうです。ですが、世界からミツバチがどんどん減少しており、国連も警鐘を鳴らすほどの事態がいま起きているんです。SDGsの観点からも再注目すべき養蜂業!みなさんの蜜蜂愛で世界の難局を乗り越えましょう!

(編集K)

※グルメシ!in岐阜は12月まで不定期連載します。

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