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アラフォー編集者が行くグルメシ!地方の旅 in 岐阜 Vol.5

#スポット

2022.11.07

温泉だけじゃない!下呂の魅力!

刀匠、鵜匠にハチミツと、岐阜の魅力をお伝えしているこのコーナー。まだまだ続く岐阜めぐり!次なる岐阜の隠れた名所は下呂!
「え、下呂って温泉で有名じゃん」
「全然隠れてないっしょ」
と思ったそこのあなた!いや、私もそのイメージが強かったので(温泉も本当に素晴らしいですし)人のことは言えないのですが、実は下呂や飛騨は日本酒作りの名所でもあるんです!

とある酒造がある下呂金山町は美濃と飛騨の境目。地区の面積の90%が森林という自然豊かな土地。また、岐阜特産のお米・ひだほまれは大粒でたんぱく質が少なく、お酒造りに適しているとのこと。

ひだほまれは1972年に岐阜県高冷地農業試験場でひだみのり、フクノハナ、フクニシキの三種を掛け合わせて作られました。冬、寒さが厳しい飛騨地方では、寒さに強い品種が求められ、ひだほまれを栽培するようになり、それが日本酒作りに生かされたということです。

そして日本酒にもうひとつ大事なものが水。下呂を含む飛騨地方はお水も綺麗で、まさに日本酒を作るには最適な土地だったんです。

水ということで言うとひとつ、面白いことに気付きました。
下呂から飛騨に向け車を走らせていると、すぐ脇を穏やかな清流が流れているのですが、いくつかのトンネルを越えているうちに眼下に見えていた水の流れが逆転するんです。

奥から手前に流れていたものが、いつのまにか手前から奥へ流れていく。おそらく、日本の中心部にある山から太平洋、日本海へと流れていくそのまさに水源の下を通過したことで、こんな現象を体験することが出来るんだと思います。まさに岐阜は日本のへそ、ど真ん中なのだなあということを改めて痛感した貴重な体験でした。

さて、日本酒作りにもうひとつ大事なものは酵母。(麹も大事ですがその話はまた別の機会に!)パン作りに使うイースト菌も酵母のひとつで、糖を分解してアルコールや炭酸ガスを生む微生物のことです。

日本酒の場合、まずは蒸したお米に含まれるでんぷんを麹菌で糖に変え、その糖分を酵母に食べさせることでアルコール発酵を促すとのこと。日本酒などのお酒以外でも、紅茶や味噌、醤油、漬物、納豆などにも酵母が活躍。まさに酵母はおいしいものを作るプロフェッショナル!

酵母は自然界に普通に生息するものですが、日本酒作りの場合、日本醸造協会が頒布している「協会酵母」を使用することが多いそうで、日本酒作りにあう酵母を先達たちが見つけてくれたことでクオリティの高いお酒を私たちは頂くことが出来るんです。

また長年酒作り(さかづくり)をしている酒蔵にはその蔵独自の酵母も生まれ、それが作用し、その蔵ならではの味わいが生まれることも。

ただし、どんな酵母も作り手の思いがあればこそ、その働きが豊かな味わいが生み出されるとのこと。同じお米、麹、酵母を使っていても作り手によって味わいが変わる日本酒。昨今では海外でも人気となり、「スシ」「サケ」はそのままの用語で使われているとか。伝統と作り手たちの思いが繋がった日本酒。これからもどんどん進化していくこと間違いなしです!

ちなみに私は常温派!あ、でもこれからの季節は熱燗でおでん!?喉をお通り過ぎるあのキュッていうあったかさが病みつきになるんですよね~。
(編集K)

※グルメシ!in岐阜は12月まで不定期連載します。

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