アラフォー編集者が行くグルメシ!地方の旅 in 岐阜 Vol.6
#スポット
2022.11.10
温泉だけじゃない!盛りだくさんな下呂の魅力
アラフォー編集者が行くグルメシ!地方の旅。
前回に引き続き今回も岐阜県下呂市からお届けします。下呂と言えば、真っ先に思いつくのが美人の湯としても有名な下呂温泉!
江戸時代の古文書に「天歴年中この地の山中に、はじめて温泉湧出せり。地名を湯ガ峰という」と記されており、およそ千年の歴史があります。(天歴年間:西暦947~957年)
ところが、そんなある日、湯ガ峰から湧き出る温泉が突然止まってしまうことに……村人が困り果てていると、どこからともなく傷ついた白鷺が舞い降り、傷をいやす新たな温泉を村人に知らせたそうな。(下呂:白鷺伝説)
温泉街の中心には白鷺橋があり、そこにはチャップリン像も鎮座! カップルでチャップリンを挟んで記念撮影をするとその二人は結ばれるというジンクスもあるとか。
チャップリン像と並んで見下ろすその景色は壮観。目の前には下呂の山と川が広がり、緩やかな時間の流れとともに自分も自然の一部なんだなあと改めて感じられるひと時でした。心が落ち着くってこういうことだなと。心身ともに整える下呂温泉、さすがです!
温泉街から程近くには、下呂温泉合掌村があります。ここは白川郷などから移築した合掌造りの家屋などで集落を再現した民俗博物館。往時の生活を垣間見ることが出来るスポットで、村内には鴨さんも放し飼いされており、ゆったりとした時間が、日頃の疲れを癒してくれるほっこりスポットに!
温泉街からは歩いても行ける距離なので、もし下呂温泉にお泊りの際はぜひ!
さて、温泉街がある幸田地区から車で25分ほどの金山地区に行くと、そこには金山巨石群と呼ばれる遺跡があります。(岩屋岩陰遺跡)
実はこの遺跡、発見されたのは平成になってから。それまでは山間の森の中に隠れ、誰にも知られず悠久の時を過ごしてきたそう。大きな一枚岩が10個以上、太陽や星の動きの目安になる配置で鎮座していて、研究者によっては縄文時代に天文台として利用されていたのではないかという説を唱える人もいるそうです。
しかし、実際に目の当たりにしてみると、こんな山の中にそれこそこんな巨大な石をどうやって運び入れたのか……
古代の謎とエネルギーが感じられる、不思議な空気感のパワースポットでした!
金山地区には「筋骨(きんこつ)」と呼ばれる、住宅街に張り巡らされた路地も、時代を感じさせる素敵な観光スポットで、下呂に来たら、ぜひ筋骨巡りでゆっくり歩いてみて頂きたいと思います!
最後に、下呂は岐阜県でも北部にあたる飛騨地方(下呂は南飛騨)に含まれるのですが、その飛騨には、今、超人気アニメで有名なあの『両面宿儺』の伝説が遺されているんです。
両面宿儺とは顔が二つ、腕が4本ある異形の鬼神のこと。アニメだと呪いの王様ですよね。飛鳥時代に編纂された国の歴史書・日本書紀によると飛騨の豪族で、大和朝廷に打ち滅ぼされた朝敵とされています。
で・す・が、地元ではむしろ英雄として語り継がれている両面宿儺。毒竜退治の伝説や、寺院の改組(下呂のほか、高山にも多い)になっているところもあります。農耕を村人に教え、祭祀を仕切り、中央の支配から地方を守ろうとした地元の英雄。作られた歴史に埋もれず、地域に伝えられた伝承があればこそ、伝わるものもあるのかもしれませんね。
(編集K)
※グルメシ!in岐阜「下呂編」は「最高のオバハン中島ハルコ」第6話で映像としても楽しめます。