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アラフォー編集者が行くグルメシ!地方の旅 in 岐阜 

#スポット

2022.10.06

黄色いランプが誘う、岐阜の喫茶店おもてなし文化!

アラフォー編集者が行くグルメシ!地方の旅。
今回は、とある豪快マダムに誘われ、ひょんなことから“にっぽんのへそ・岐阜”にやってくることに。

岐阜は美濃のマムシこと斉藤道三や、尾張名古屋の英雄・織田信長ゆかりの地ということもあり、歴史を感じさせる建造物の宝庫。金華山にそびえる岐阜城は信長がもともとあった斉藤氏の稲葉山城を天下統一のための拠点として修築。戦だけでなく文化も重要視した信長は、城に「魅せる」要素を入れ、城下一帯を至高のおもてなし空間にしようとしたそうなんです。

写真1)夜の岐阜城。青い光でライトアップされている。
写真2)長良川国際会議場からは雄大な長良川と岐阜城を堪能できる

そんな悠久の時を感じさせる岐阜の街中で、ちょいちょい目にする黄色い回転灯。これ、何の目印だか分かりますか!? 実はこれ、岐阜県の喫茶店の目印なんです!

総務省の家計調査によると、岐阜県岐阜市は喫茶店文化で有名な名古屋市や、東京23区を押さえ、1年間当たりの喫茶代全国一位。県としても県民一人当たりの喫茶店の数は全国二位(一位は高知県)でまさに「喫茶県」と言っても過言ではない“にっぽんのへそ・岐阜”!

黄色い回転灯がいつから始まったのかは定かではないそうなんですが、昭和後期には広まっていたとか。車社会の岐阜では、運転しながらお店が開いていることが分かる回転灯の存在が経営する側にも、利用する側にも便利だったことが広まった理由らしく、一説によると「回転」と「開店」もかけられているとか・・・ちなみに、そんな理由もあってか、喫茶店以外でも回転灯を採用するお店も増えてきているみたいです。

そして、岐阜の喫茶店を語る上でもうひとつ外せないのは、豪華すぎるモーニング文化!

モーニングと言えば、コーヒーを頼んだだけでトーストなどが付いてくるサービスですが、そのサービス精神がものすごい!例えばコーヒー1杯450円で、トースト、うどん、茶碗蒸し、デザートがついてきたり、中にはトースト、グラタン、サラダ、パスタ、デザートがついて400円なんてお店も!!

なぜモーニング文化が発展したかと言うと、時は昭和40年代、繊維産業最盛期に遡ります。
愛知県一宮市が発祥の地と言われている喫茶店のモーニング。繊維産業が盛んで喫茶店を応接室代わりに使っていたことで、お店の数がどんどん増えたとか。岐阜はそんな繊維の町を支えるベッドタウンだったそうです。
最初は常連客の小腹を満たすくらいの感覚で始まったものが、次第にお客さんが持ち込んだ野菜や果物を使って料理を出すようになり、どんどん豪華になっていったとか。お店とお客さん、双方の愛があってこそ生まれた、素敵な文化だったんですね!

そんな喫茶県・岐阜でも、喫茶店を利用する人は年々少なくなっているそうで…人の思いが詰まったこの文化をなくさないよう、私も近所の喫茶店に通おうと思います!(編集K)

※グルメシ!in岐阜は12月まで不定期連載します。

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