三重県・多気町で開かれている
「生きるを伝える写真展」を取材しました。
明るい笑顔で写真に写っているのは、
乳がんや脱毛症などで髪の毛を失った15人の女性たちです。
旦那さんやお子さん、友人など愛する人に囲まれ、
はつらつとした表情を見せる女性たち。
「辛い状況の中、こんなに笑顔でいられるなんて、なんて強い人たちなんだろう」
それが私が抱いた最初の率直な感想でした。
カメラに切り取られた一瞬。
その瞬間以外の多くの日常の時間には、
もちろん、キレイごとだけではない苦しみもたくさん横たわっていると思います。
でも、
"ありのままの自分"を見せることを決意し、
たとえ一瞬でも、
これだけ明るい表情をカメラに向けられるようになるということは、
本当にすごいことだと思うのです。
それぞれの写真には、メッセージも添えられています。
「前を向く強さをくれたものは何なのか」、そのヒントがそこにはありました。
隠さずに、"ありのままの自分"を出しても、受け止めてくれる人がいる。
そんな絶対的な安心感に包まれているからこそ、
自然体の笑顔が滲み出てくるのかも知れません。
この写真展の主催者・高橋絵麻さんは、若年性乳がんと闘う2児の母。
絵麻さんは、
「苦しい時に、"私しんどいの、助けてほしいの"と気楽に言える社会を作りたい。」とおっしゃっていました。
「 生きるを伝える写真展in三重」は、
クリーンアップタキ隣の特設会場(三重県多気町三疋田262-1)で、
12月7日(金)まで開催中。
12月8日(土)10:30~は、多気町文化会館(多気町相可1587-1)で
高橋絵麻さんの特別講演会も行われます。
15組の"生きるの形"にふれたとき、
"あなたはどう生きたいの?"と静かに問いかけられた気がしました。
皆さんは、この写真展でどんな感情に出会うでしょうか。
#浦口企画