鏡台に座って、母親の口紅をこっそり繰り出し、紅をひく。
幼稚園児だった頃の私の、ちょっとしたイタズラ。
"秘密"のことをしている緊張感以上に、
鏡に映った自分がまるで別人の様に見えたことに驚いて、
胸が高鳴ったのを憶えています。
そんな気持ちを思い出した取材でした。
今年の秋は、真っ赤な口紅が流行している、とのこと。
百貨店に取材に向かったところ、
化粧品売り場のポスターの多くは、
外資系、日系ブランドともに印象的な真っ赤な口紅を強調したモデルの写真が起用されていました。
ファッション誌で特集が組まれていたり、
有名人が紹介していたり・・・、
ということもあって、取材したお店の赤系の口紅の売り上げは去年に比べて約2倍になっているそうです。
▲メーキャップスタイリスト・前岨さんに、メイクして頂きました。
真っ赤な口紅は、
"人と接するための最低限の身だしなみ"としての化粧というよりも、
"ファッション"としての化粧、という要素が大きいように思います。
ファッションは、時代をあらわす一つの指標とも言われています。
電話取材に答えてくださったファッション評論家のドン小西さんは、
「今季の流行は、景気が上向くよう、明るい兆しをみんなでつくっていこうという勢いが感じられる」とおっしゃっていました。
派手で敬遠しがちだった真っ赤な口紅に、積極的に挑戦してみる女性が増えているということは、女性たちの前向きな気持ちの表れのようです。
一本の口紅から、「そもそも"流行"ってなんだろう?」と考えさせられた楽しい取材でした。
来週からは師走。2013年もラストスパートですね。
寒さに負けず、元気に乗り切りましょう~!